誠心誠意な対応を心掛けよう

クレーム対応のポイント

介護業界では、利用者とのコミュニケーション不足で起こるトラブルがあります。それは、利用者本人やご家族からのクレームです。とくに理不尽で対応できないクレームについては、職員が振り回されてしまうケースもあります。クレームを受けた際にどのような対応策があるのでしょうか。
最初のポイントは、相手の話を最後までしっかりと聞くことです。クレームを聞く途中で違和感がある内容でも、話を途中で遮ってはいけません。要は、相手の怒りを受け止めて、被害を最小限にすることを目的としましょう。すべてを話してもらい、気持ちを落ち着かせることが最優先なのです。
次に、謝罪して反省している姿勢を見せることです。相手が望む謝罪を先にすることで、ヒートアップした感情がクールダウンします。こちらに非がない場合でも、不快にさせた事実を認めて対応しましょう。
ご家族からのクレームは、電話でも起こります。この場合、お互いの姿が見えない分、気持ちを汲み取ることが難しくなります。状況に合わせて、直接顔を見て対面で謝罪する形をとりましょう。また、話を聞く場合は数名の職員で対応して、上司や支援相談員などを交えてください。利用者本人と担当介護職員だけでは、後々トラブルになる可能性もあります。スムーズな協議が行われるように環境を整えることが必要です。

クレーム対応のポイント

クレーム減少のポイント

クレームの負担を軽減するために、原因となりやすい契約時の内容を細かく伝えましょう。介護施設での規律は丁寧に説明して、ご家族の認識不足や勘違いを引き起こさないようにします。お互いの理解が確認できると、関係性を円滑に進めていくことができます。
そして、職員間でチームワークをとり、クレームを防ぎましょう。日々アンテナを張り、お互いにミスをカバーするのです。さらに、利用者ごとの介護記録もきちんと残しておきます。体調のこと、利用状況、ご家族からのクレームなど、記録忘れがでないようにしましょう。この介護記録は、職員間の連携にも役立ちます。さらに、過去のクレームをまとめておきましょう。記憶に頼らず、常に記録することで、トラブルが起こった時即座に対応することが可能になります。クレームごとに対策を立てておくことが、再発防止策としても有効です。

トラブル解決後は今後の教訓にする

実際に必要な要求や理不尽なクレームなど、多くの内容の事案が職員に投げかけられます。日々の業務も忙しいですが、利用者本人やご家族から受けるクレーム処理も同時に解決していかないといけません。
そして、どのような状況になっても、自分の意思をしっかりと持ち、毅然とした対応で利用者の声を聞きましょう。慌てることなく、誠心誠意の対応が最も大切なのです。不安になると相手にも伝わり、すぐに解決できるものも大きなトラブルに発展してしまいます。どのような事案でも、教訓として活かし、次につなげていきましょう。職員全体で情報を共有してより良い環境を作っていきましょう。
基本的な介護現場での対応が解説されている書籍「介護現場のクレーム対応の基本がわかる本 (New Health Care Management)」を以下に紹介します。クレームを受けた際に参考になるのでおすすめです。

クレーム対応のルールを教えてくれる本です。クレーム対応のスペシャリストの著者の経験を基にした内容が満載です。